PR取得保証や強引勧誘に惑わされない - 信頼できるPR申請エージェントの見極め方
- Visa Navi Singapore
- 9月3日
- 読了時間: 4分
更新日:9月5日
2025年9月
2025年8月、日本の公正取引委員会に当たるシンガポール競争・消費者委員会(CCCS)が、移民コンサルティング会社とその関連会社、および運営責任者を相手取り、強引で誤解を招く勧誘手法に対する措置を発表しました。この裁判所命令は、永住権(PR)申請の緊急性を煽ったり、承認を保証したりするような誤った情報を提供することを禁じるものです。シンガポールの消費者保護団体である消費者協会(CASE)にも同社に関する苦情が180件以上寄せられており、「必ず通る」「今すぐ申し込まないと不利になる」などのセールストークで契約を迫られるケースが多数確認されたと報じられています。
当該社については、過去にも同様な苦情が多数寄せられたことから、2021年にPR承認保証や自社社員がICA出身である等の主張を今後一切行わないことを定める自主遵守協定をCASEと締結していた経緯があります。
今回のニュースを受けて、本稿では信頼できるPR申請エージェントを見極めるためのチェックポイントを整理します。

強引な勧誘にはデータを求める
「急いで申し込め」「他の申請者が多く競争が激化している」など強引な勧誘をされたら、その根拠となるデータを確認することをお勧めします。信頼できるエージェントであれば、具体的なデータや客観的な情報に基づいて説明を行ってくれます。
成功保証は信用しない
PR申請の承認は、ICA(Immigration and Checkpoints Authority)の審査次第であり、どのエージェントも承認を保証することはできません。「絶対に通る」と断言するエージェントは、根拠のない情報を提供している可能性が高く、信頼すべきではありません。
収入に関する情報の開示は慎重に
顧客の収入によって提示する料金を変える例も見受けられるため、料金提示前に収入を聞かれた場合は、契約をまだ検討している段階であることを伝え、「収入に関する個人情報は控えたい」などとやんわりと回答を断り、先に料金を確認しましょう。
会社の見た目の体裁に惑わされない
受付スタッフが常駐している豪華な自社オフィスは一見するとしっかりした会社に見えますが、華やかなオフィスはご自身のPR承認率向上には必ずしも貢献しません。むしろ、その維持費が料金に上乗せされている可能性があるため、自分の申請にとって不要なコストが料金に反映されていないか確認が必要です。
サポート内容の質と体制を見極める
承認率に直結するのは、営業部隊の規模やオフィスの立地ではなく、サポートの内容と質です。問い合わせメールや初回相談時の対応から、サポート内容やサポート体制だけでなく、会社の姿勢を推し量ることも重要です。
勧誘が強引な場合の対策
対面での面談が不安な場合は、まずオンライン相談を依頼してみてください。信頼できる会社ほど、顧客の要望に柔軟に対応する姿勢を持っています。
EAライセンスの有無を確認
PR申請の代行にEA(Employment Agency)ライセンスは必須ではありませんが、ライセンスを保有している会社は、ビザ申請全般に関する深い知識(消費者を守るための法律や罰則、DOs&DON'Tsなど)を持っているため、法令遵守の意識が高い可能性があります。
費用の妥当性を確認
高すぎる料金にも、逆に安すぎる料金にも理由があります。費用対効果のバランスが取れていない料金設定の場合は、その根拠を確認してみてください。
永久サポートは仕組みをチェック
「承認が取れるまで永久サポート」のようなサービスは、何度も申請を繰り返す顧客にリソースを割く必要があるため、全体の質が下がる可能性があります。本当にその体制の持続が可能なのか、一度の支払いでどのように永続サポートが成り立っているのかなど、サポート内容と体制を確認することが大切です。
まとめ
今回の悪質業者の手法は、消費者の「焦り」や「不安」に付け込んだ典型例といえます。
エージェント選びで大切なのは、サポートの中身と質です。
主張には客観的な根拠があるか
説明責任を果たしているか
顧客の不安心理を利用していないか
こうした要素を満たしているかどうかを冷静に確認し、自分自身を守ることが大切です。誠実な経営を行っている会社も数多くありますので、ご自身のニーズに合ったサポートを提供している、信頼できるパートナーとなる会社を見つけてください。
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