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シンガポールCPF(Central Provident Fund)とは、どういうシステム?

シンガポールPRを取得した後、加入することになるCPF(Central Provident Fund)。CPFはシンガポール政府が運用する社会保険になります。ここでは簡単にCPFの概要についてご説明します。

(2024年4月現在)


<拠出方式>

年金制度には大きく分けて、積立方式と賦課方式がありますが、シンガポールは積立方式で、日本は後者の賦課方式の年金制度になります。積立方式 は将来自分が年金を受給するときに必要となる財源を、現役時代の間に積み立てておく方式です。一方、賦課方式は高齢者世代の年金給付をその時点の現役世代が負担した財源で賄う仕組み、つまり今の現役世代が払っている保険料は今の年金受給者に給付される仕組みです。 <拠出割合> 拠出する割合は年齢によって異なります。55歳以下の場合は、CPFが定める上限金額に対して雇用主が17%拠出し、被雇用者は20%を月々の給与から源泉徴収されます。55歳以上でも一定の給与収入がある人はCPFを納める必要があります。


出典:CPF Board

<拠出金額の上限>

CPFの計算元になる被雇用者の年間収入には上限があり、2024年4月現在の上限は$102,000です。この金額に対して雇用主、被雇用者ともそれぞれの拠出割合を掛けた金額を拠出することになり、上限以上の収入に対してはCPFは収納されません。


<拠出した資金の使途>

CPFに加入するとOrdinary Account (OA)、 MediSave Account (MA)と Special Account (SA)の3つの口座が作られ、拠出された資金は各口座に一定の割合で振り分けられます。OAは老後資金、不動産や保険の購入、または投資等に充てることができる資金になります。MAは入院費用や政府から承認を受けた一部の保険購入に使うことができ、SAは老後のための資産運用となる投資(養老保険など)に充てることができます。55歳になると4つ目の口座であるRetirement Account (RA)が作られ、月々の年金の支払いはこの口座からなされることになります。各口座の資金はCPF Boardが運用し、口座毎に最低運用利率が定められています。


CPFは老後資金形成のシステムのため、各口座ごとに拠出した資金の引き出しには条件があります。反面、元本割れしない、最低利率が政府によって保障された資産運用制度であることは、将来の老後資金計画が立てやすくなるメリットがあります。また雇用主が17%上乗せして拠出してくれることにも経済的優位性があると言えます。

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