ICAのPR申請手続きが、事前予告なく変更となったことに驚かれた方もいるのではないでしょうか。申請書の質問項目や提出書類は、申請資格毎に異なりますが、今回はEP・S Passホルダーの方々が申請する際に必要となる書類について主な変更点をまとめました。
申請書がオンラインフォームに完全移行した
これまではPDFの申請書をダウンロードしてオフラインで準備する方法と、オンラインでフォームに入力する方法がありましたが、今回の変更でオンライン入力のみに変更になりました。この変更により、手元でゆっくり時間をかけながら申請書の準備をすることは難しくなったため、申請を開始する前に必要な情報を収集しておくことが必要になります。オンラインフォームは入力を開始してから、７日間は入力データが保存されますので、その間に未収集の情報を集めることも出来ます。 新しいオンライン申請の流れは、下記のICAのYouTubeチャンネルからご覧いただけます。
ICA Singapore: https://www.youtube.com/watch?v=epcKHP9_ngU&t=3s
申請書の質問項目が増えた
主申請者（Main Applicant)だけでなく、配偶者や子供、また両親・兄弟姉妹の質問項目がかなり増えました。
主申請者については、これまでは会社に書類作成の依頼が必要だった雇用主の詳細はオンラインフォームに統合されました。また配偶者についても、これまでは主申請者のみに求められていた職務経歴や資格等情報が配偶者にも同様に求められるようになりました。申請に含まれない日本に住んでいる両親や兄弟姉妹についても、職業だけでなく給与や学歴についての項目が追加されています。
EP等パスの提出が不要になった
これまでは表面と裏面のPDFコピーが必要でしたが、このデータは元々ICAでも持っているものになります。また申請のロングイン時に使用するSingPassにも紐付けされているデータのため、今回から提出が不要になりました。
申請者写真の規格がデータ提出前提に変更になった
これまでは、ハードコピーで提出していた時代の規格である写真の縦横の長さと、オンライン提出に合わせた写真データのピクセル規格が混在していました。ただ、2つのサイズが一致していなかったため、今回からピクセルのみの指定になりました。
一部証明書の提出が不要になった
Birth CertificateやMarriage certificateなどは、シンガポールで登録されたものについては証明書の提出が不要になりました。シンガポール国外で登録されたものについては、引き続き提出が必要となります。
Income tax assessmentの提出が新たに加えられた
新たに追加された書類のうち、該当する申請者に最も大きなインパクトがある書類は、過去3年分の Income tax assessmentになります。これは当該期間、海外で働いていた申請者に適用となるため、シンガポールに来て3年以上経っている申請者には求められません。この追加書類は、EP・S Passホルダー申請枠以外の、シンガポール人またはPRの家族がスポンサーになる申請枠にも新たに適用されており、ICAが重要視している審査項目であることを示しています。
事業の財務書類の提出が追加された
事業主の方は、過去の貸借対照表や損益計算表の提出が新たに求められることになりました。
申請書類は、時代や申請のトレンドに合わせてアップデートされていきますが、今回の改訂もそれを反映していると思わせるものになりました。省庁間のデータ共有がさらに進めば、今後も提出は不要になる書類が増えることが予想されます。一方で、ICAのPR承認戦略のシフトや審査課題の顕在化によって、新たに追加される書類が出てくる可能性もあります。
弊社ではこれまでも追加書類としてお客様にご用意をお願いしていた書類が、今回新たに必須書類に加わった事から、審査官が欲しがる情報を以前から申請に含めることが出来ていたようです。今回の書類改訂からも、審査要素は時代に合わせて変わることが伺えます。今後も、最新の審査要件に合致した書類づくりのアドバイスをご提供させていただきます。
申請のご相談
申請者のご経歴やプロフィールは一人一人異なるため、弊社では画一的はサポートではなく、お客様毎にテーラーメイドなアドバイスを行っています。
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